固着していたハチロクトレノ号のオーバーホールキットが届きました。
早速作業に掛かります。
タイヤを外すと、やっぱりパットがキチンと当たっていないため前回バラした時と同じで真ん中1/3位しか使ってないようです。
キャリパーを外しました。
リヤキャリパーはサイドブレーキのワイヤーが付いている分面倒ですが何も問題ありません。
梅蔵の店の方では工具が足りないので、工場へGO!
キャリパーをバイスに挟んで、トルクプレートのピンを上から叩いて見ましたが、まったくダメ・・・
プレスの前でどうやったら力が掛かるか考えました。
色々な組み合わせを試した結果がこれ
下には22mmのボックス、上からはカットしたミッションのインプットシャフト。
ボックスもインプットシャフトも奥行きが無いので一時中断。
少し出てきました。
それにしても酷い固着具合。
再度組み合わせを変えてプレス。
一度動いているので割りと簡単に抜けました。
本当に見事に固着してました。
これからこのピンと入る穴を掃除します。
ドリルの先に磨き用の回転タワシのような物を付けて掃除します。
昔は車検時のカップのオーバーホールに必需なので、よく使ってましたが最近は車検でもカップ交換をする車が少ないので久しぶりに使いました(hatが久しぶりなだけで工場では使ってます)。
ドリルで掃除した後は400番の耐水ペーパーで更に磨きます。
綺麗になりました。
ピンのほうもバフ掛けから100番のペーパー、400番の耐水ペーパーと掛けて磨いて綺麗になりました。
ピストンもオーバーホールしましたがメインでは無かったので写真を撮るのを忘れてしまいました。
今回はオーバーホールキットの他にエア抜き用のニップルも替えました。
結構渋くなっている物もあったので、予防の為に2台分8個注文しておきました。
比べてみると穴の開き方が違う。
詰まっているのかと思って、ほじってみましたが変りません。
新しい物はキレイな丸い穴ですが、古い物は横に亀裂が入っていて溶接で大きすぎた亀裂を埋めたような形状。
この穴だと古くなると詰まりやすそうに見えます。
1回転位緩めないと出てこないのです。
最後に締める瞬間が1回転あるのでキュッと締められずにエアが噛んでる気がするのでした(実際にエアは入っていないようです)。
2台分取り寄せておいて良かった。
それにしても今回のキャリパーの固着には原因があったようです。
前回オーバーホールした時に使ったグリスが原因のようです。
昔のオーバーホールにはラバーグリスやカップグリス、パッドグリス等があり添付してあるだけでは足りないことがありました。
そんな時に登場したのがシリコングリス
万能で何にでも使える。
だけど高い。
10g入りで結構なお値段。
そんな時に某有名オイルメーカーから発売になったシリコーングリス。
何と100g入りで同じ位のお値段。
ケースで買いました。
その後のオーバーホールには大体使いました。
でも最近そのメーカーが新商品の営業に来ました。
『新商品のシリコーングリスは熱に強いので固着しませんよ。
その代わりお値段は高くなってます』。
という事はコストが1/10になったと思って喜んで使っていたグリスが使い物にならない欠陥品だったという事か。
たぶんこの頃オーバーホールしたブレーキは固着している可能性が高い。
今も現役で乗っているのはhatのハチロクくらいでしょうけど。
ちなみに左のキャリパーも点検したら固着してました。
ローターは綺麗なのですが。
昔からエンジンオイル以外のケミカル商品には良い思いをした事が無いメーカーですが、エンジンオイルも止めようかな。